家族の思い出を1年に1冊のイヤーアルバム
――イヤーアルバムをつくりはじめたきっかけを教えてください。
小野寺香さん(以下、小野寺):たまたま友だちがつくっていたイヤーアルバムを見せてもらったんです。背表紙に植木鉢マークで数字を入れてシリーズ風にして並べていたのがかわいくて、自分でもつくりたくなりました。
小野寺:もともとフォトブックをつくるのは好きで、七五三や旅行などイベントのフォトブックはつくっていたので、イヤーアルバムは家族みんなのアルバムにしています。区切り方は1月~12月の1年間で1冊。初回だけそれまでの分をまとめてつくり、あとは1年に1冊のペースで定期的につくっていて、もう13冊になります。
子どもの写真がメインですが、私が友だちとランチしている写真や夫が単身赴任先から送ってきてくれた写真など、親が主役の写真もサブで入れています。そういう写真って、せっかく撮ってもスマホに埋もれがちなので。
小野寺:それから、おじいちゃんおばあちゃんの写真もなるべく入れるようにします。義父はもう亡くなっているのですが、二女が0歳のときに抱っこしてもらっていた写真が残っていて。記憶はなくてもアルバムの写真を見ることで、つながりや愛情を感じてくれるんじゃないかなと思っています。
見はじめると止まらなくなるのがアルバムの魅力
――つくったアルバムはどんなタイミングで見返していますか?
小野寺:とくに決めていないのですが、「あの年の運動会、何を踊ったんだっけ?」なんてふと気になって調べたいときに見返すことが多いですね。見はじめると止まらなくなって、だいたい前後数冊は見ます。子どもたちにも声をかけて一緒に見返すことも多いですね。
――お子さんたちの反応はいかがですか。
小野寺:長女は2~3歳くらいの写真が「動きや表情もおもしろい」といって好んで見ています。二女は自分が生まれたころのおねえちゃんと一緒に写っている写真がお気に入りですね。
小野寺:アルバム以外に、家族でフォトスタジオに撮りに行った写真をリビングや玄関に飾っているので、子どもたちにとって写真は身近な存在かもしれません。最近は長女も写真を撮ることに興味がわいてきて、10歳のお誕生日にカメラをプレゼントしました。イヤーアルバムには娘が撮った写真もたまに入れています。
忘れたくない日常をカタチに…長く続ける理由とコツ
――イヤーアルバムを長年つくり続けている理由はなんでしょうか。
小野寺:日々の楽しかったことや子どもの成長など、忘れたくないことをカタチにして残しておきたいんです。イヤーアルバムに入れる写真は、部屋に飾る写真とは違って、全然映えないけれど大切な写真ばかり。初めて歯が抜けたとか、転んでぶつけてあざができたとか、宿題を必死でやっている姿とか、姉妹のすごい寝相とか。子どもの工作やお絵描きも捨てる前に撮っておきます。
小野寺:たとえばバレエやピアノの習い事の写真にしても、発表会当日だけじゃなくて日々の練習風景も入れるようにしています。こういう写真って、あとから見ると、おもしろいし、ほっこりします。将来の自分や家族のためにつくっている気がしますね。
――ママたちがアルバムをつくり続けるのが難しい理由の一つに、子どもが成長すると写真を撮る機会が減り、写真がないというのもあるようです。小野寺さんはいかがですか?
小野寺:たしかに以前ほど素直には撮らせてくれなくなっているので、うしろ姿や横顔を撮ることもあります。ただ、日常写真はスマホでサッと撮れるから、そこまで枚数は減っていないですね。いまはスマホの画質もよく、イヤーアルバムに入れても十分きれいです。
日常を撮って残すことは、かなり意識的にやっています。子どもの成長とともにお友だちとの写真も増えてきて、引っ越してしまうお友だちのところへわざわざ写真を撮りに行ったことも。家族みんながコロナになったときは、スポーツドリンクの大量の買い置きやマスク姿でゲームをする写真なんかも撮りました。
――そういう写真があると、あとから当時をリアルに思い出せそうですね。イヤーアルバムを作成するうえで、こだわっていることはありますか?
小野寺:1つは完璧をめざさないことですね。完璧につくろうと思うと、いつまでも注文できないですから。イヤーアルバムは自動レイアウト機能を使って作成し、それをベースに多少入れ替えて仕上げています。写真の大きさにメリハリをつけてレイアウトしてくれるのがいいですね。
小野寺:もう1つはコメントを入れること。発表会で弾いた曲名や運動会で踊ったダンスなど、写真にない情報を書くようにしています。なので、なるべく記憶が薄れないうちにつくろうと思っているんですが、忙しいとなかなかつくれないことも。そんなときは子どもの誕生日クーポンやお得なキャンペーンなどを狙って自分で締切を決め、1年に1冊はつくるようにしています。
見てほっこり、家族の歴史がつまった宝物
――長く続けたからこそ感じるイヤーアルバムの魅力はありますか。
小野寺:機能がどんどん進化しているなあと思います。最初より表紙のデザインやスタンプも種類が増えましたし、1ページにたくさん写真を入れられるようになったのもうれしいです。それでも入れたい写真が多すぎて、毎回ほぼ最大枚数でつくっています。
頑丈なハードカバーでケースも付いているので、ずっときれいに残せています。すでに10年続いているサービスなので、ずっと使える安心感もありますね。これからもシリーズ風につくっていきたいと思っています。
――長くつくり続けてきてよかったと思うことはありますか?
小野寺:まずは「これだけつくったんだ!」という個人的な達成感があります(笑)。そしてページをめくれば、なかには家族の歴史がたっぷりつまっていて、カタチにしなければ忘れてしまうような日常を「こんなこともあったな」と懐かしく見返せるのが本当にいいなと思っています。時間が経つほど、見返すのが楽しくなりますね。ここまでつくってきてよかったですし、これからもまだまだつくっていきたいです。
Text:Emiko Furuya Photo:Kiyofumi Kuratani
2023.09.20公開
大切な日々をちゃんと残そう!
イヤーアルバム
子どもの成長や家族の思い出の写真はアルバムにして残すのがおすすめ。スマホのなにげない日常写真もカタチにするとキラキラ輝く特別な瞬間に。自動レイアウト機能を使えば、作成もかんたん。見返す時間も楽しく、家族の笑顔の時間が増えます。